【北海道日本語教育ネットワーク主催】第5回勉強会「日本語教師として知っておきたい日本語表記の原点」

【事業名】
第5回勉強会「日本語教師として知っておきたい日本語表記の原点―現存最古のいろは歌から見える漢字受容とかな表記」
【講師】紅林幸子氏(書家・北海道大学文学部非常勤講師)
【内容】
 ひらがな、カタカナ、漢字と3種の文字を駆使する日本語表記は、世界にも類を見ないもので、日本語学習者の前に立ちはだかる大きなハードルとなっています。しかし一方で、そうした日本語表記が、豊かな表現を生み出し、日本文化に深みを与えていることもまた事実です。
 また、漢字から「かな」が生まれたということは知っていても、「かな」を生み出した当時の日本人が、漢字をどう読みどう理解していたのかということは、あまり知られていないのではないでしょうか。
 今回の勉強会では、書家の紅林幸子さんを迎え、唐の義浄(635~713)訳『金光明最勝王経』の「音義書」(読みと意味を理解するための指南書)(承暦3年〈1079〉)や、みなさんお馴染みの『万葉集』などの資料を通じて、当時の日本人が、漢字をどう読み理解したかの様子などをお話いただきます。もしかしたらこれは、学習者が日本語の仮名や漢字という得体の知れないものを見た時の感覚に通じるものがあるかもしれません。
 また、紅林さんは高校や大学で書道を教えた経験も長く、かな書で全国的な書道展の審査員もなさっている方なので、今回の勉強会では特別に、仮名文字を美しく描くワンポイントアドバイスなども織り交ぜてお話しいただく予定です。
 日本語教育能力試験はもちろんのこと、実際の日本語教育の現場でも、ひらがな、カタカナの成り立ちについて学習者から聞かれることがあります。それに答える際にも、表面的なことだけではなく、「かな」を作り出した先人たちの気持ちを理解することで、学習者の立場に立った、説得力のある答えができるようになるのではないかと思います。みなさま、ぜひご参加ください。
【日時】2015年 2月28日(土)10:00~
【会場】エルプラザ(札幌市北区北8条西3丁目)4階大研修室

【参加費】会員無料、非会員500円
【申込】不要です。そのまま会場にお越しください。

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